仮面ライダーディケイド #3「超絶」

うわあ、この番組本当の意味で最初からクライマックスだ
各世界の事情は中途半端に終わらせるんじゃないかと思ったら、まさか第3話にして本当に『クウガの最終回』をやってしまうとは驚き。レギュラーになるユウスケの紹介&決意編という意味合いもあったとはいえ、これは後の世界にも期待しちゃうなぁ。しかし、1〜3話の色んな意味での豪華さ見ると全30話なのもわかるわこれ(笑) このペースで丸一年やったらとても予算とか諸々が持たないだろう。

地獄の兄弟

とりあえずライダーだから襲い掛かる→クウガがパンチホッパーを笑った(ようにキックホッパーが感じた)→「貴様、今相棒を笑ったな……」→二人がかりでクウガぼっこ→鳴滝にあっさり帰される→「兄貴、行こうよ……」「ああ……また別の地獄が待っている」
ほんっと何しに来たお前ら! 自由過ぎるにも程があるわっ!(笑) そりゃ鳴滝も呆れるって話で。
東映公式で「アメリカ帰りのスーツで出ます!」と書かれてたタイガはどこに出るのかと思ったら、デルタと一緒にたったあれだけとは。タイガはともかくデルタって敵だったのは北崎が変身してた時だけだし、もし出てくるなら声は藤田玲氏があててくれるんだろうか。

「それが君の本当の敵だ」

やはりユウスケにディケイドを倒すよう吹き込んだのは鳴滝だった。しかし士とユウスケが接触するのを邪魔する様子もなかったり、よりによって選んだ刺客ライダーが地獄兄弟だったり鳴滝も相当抜けてるな(笑)

ポトフ

なんかこの場面好きだ、どこだどう好きかと言われると説明に困るけど。

ン・ガミオ・ゼダ、復活

ゲキバスゲゲルは失敗したのに、士の世界と同じ「滅び」のせいでこの世界におけるグロンギの長であるガミオが復活。グロンギを必殺技も使わず蹴散らしクウガのどのフォーム相手でも終始優勢だったディケイドを、拳の一撃で吹っ飛ばす強さは確かに「ン」に相応しい。
ディケイドを自分と同じ『あってはならない存在』だと見抜いたり最期の言葉が「闇が晴れるぞ」と自分を倒したことを祝福するような言葉だったり、どこかただの敵ではない雰囲気があった。多分声の効果も高いだろうけど。

究極の闇

ダグバの『対象をプラズマ化する発火能力による無差別大量殺戮』に対して、ガミオは『体から黒煙を出し、それを吸った人間を殺して死体をグロンギ化する』。これは多分、狼男(ゾル大佐)の『ビールスで人間を狼男化させる』っていう作戦へのオマージュかな。
病院で、職員と救急隊員がガスを吸った人は未確認になるから運ぶなとかまだ息はあるとか言い合う描写がクウガっぽい容赦のなさでよかった。

「俺はこの世界の人間じゃない」

傲岸不遜で出鱈目な態度の中に、記憶がなく世界に拒絶されている不安や熱い正義感が垣間見えるのが士の魅力だなぁ。「もしかしたら、元はグロンギと同じような存在かもしれない」と言いながらも、ユウスケが戦意喪失した今自分しか戦えないから戦いに向かうというのが格好いい。

誰かの笑顔のために

今まで八代の笑顔のために戦ってきたユウスケに、八代が「私の笑顔のために戦ってあんなに強いなら、世界中の人の笑顔のためだったらあなたはもっと強くなれる」と諭すのが……ユウスケが行った後、夏海に気持ちを打ち明けるのも泣ける。

「来たか」
「ああ」

八代が本当に笑うのは、みんなの笑顔を守った時だと悟ったユウスケが駆けつける! この盛り上がる場面で階段を駆け下りるビートチェイサー! 来るのが当然と思ってたような士もいいなぁ、ほんと叫んだりの演技はいい。

「あんた1人で戦わせたら、あの人が笑ってくれない!」

「自分のため」に戦っていた小野寺ユウスケが、五代雄介と同じく「誰かのため」に戦うことを決意した瞬間。このタイミングで『カメンライド・クウガ』『ファイナルフォームライド・クウガ』『ファイナルアタックライド・クウガ』のカードに力が戻ったということは、前回予想した通り士達は「誤った世界を元の世界と同じ形に戻す」ことが使命なのかな。

「自分一人が闇に堕ちたとしても誰かを笑顔にしたい、そう信じてる!
 こいつが人の笑顔を守るなら、俺はこいつの笑顔を守る!
 知っているか? こいつの笑顔……悪くない」

そんなユウスケの言葉と姿で、士も失ったものを取り戻していくと。この双方向に影響を与え合っていくのが、ディケイドのストーリーの肝かな。最後に士が「俺も思いださなければならないことがある」って言ってたし。
しかしこの台詞、一条さんや未確認対策本部の刑事達という心強い仲間がいたとはいえ、たった一人で「体が自分のものじゃなくなるかもしれないという恐怖の中で、弱音も吐かず、皆の笑顔を守るために」戦った五代雄介のことを知ってると泣けてくる。しっかりとクウガを踏襲しつつも、新しいクウガを作ろうという意気込みを感じるなぁ。

「ファイナルフォームライド・クウガ

ピカーッと光ったりして変身するのかと思いきや、玩具そのままの変形を無駄にCGで見せてくれてさっきの感動も吹き飛ぶくらい笑った。いやこれ酷いよマジで、周りのグロンギがドン引きしてるようにしか見えなかったし!(笑) 「これが、俺とお前の力だ!」や、縦横無尽に飛び回るクウガゴウラムとディケイドの名連携には燃えたけどー(笑)
ファイナルフォームライドの顔見せでやられたとはいえ、ディケイドとクウガの連携必殺技を二回も打ち込んでやっと倒れたガミオは天晴れ。たった1話の出番だけど、立派に『クウガのラスボス』やってた。

八代刑事、殉職

夏海の「八代さん……最期まで笑ってました」という言葉が、ユウスケにとっては救いだっただろうか。栄次郎が「士君にしてはよく撮れてる」と言った写真が、笑顔のユウスケと八代だったのが切ないなぁ……

青空になる

「なんだか……今ならできそうな気がするよ、八代さん」と八代の墓前で「誰かの笑顔のために」生きることを誓うユウスケ。青空を見上げ、バイクを走らせるその後を追うのは……
ハイ出てきましたキバの世界からレギュラーになる、キバットバット三世の妹キバーラ! 声はローゼンメイデン第5ドール・真紅ことアルルゥこと沢城みゆき氏で悪女系……いったいどんなキャラなんだ……(笑) クウガのパワーアップの鍵になるって噂もあるけど、はてさて。

次回「第二楽章 キバの王子」

おお、ちゃんとキバのサブタイ形式だ! で、なんで糸矢さんだけ本人なんだよ!(笑) いやキバット三世も本人っぽいけどさ! 「気を付けろワタル!」の言い方がたった数週間ぶりなのに懐かしい。
紅邸でバイオリンを弾いてる池内万作氏は、あの世界における紅オトヤなのかな。東映公式見るとビートルファンガイアっぽくもあるけど。
そしてカイザ! カイザですよカイザ! しかもあの「邪魔なんだよ……!」の言い方は紛うことなき村上幸平氏の草カイザですよ! 地獄兄弟並みに鳴滝の言うことなんかこれっぽっちも聞かない暴れっぷりに期待。