牙狼−GARO− #8「指輪」

さすがに前回のようなストレートにくる派手さや勢いは無かったけど、全体に漂う哀しい雰囲気が秀逸で普通にいい出来だった。こういう見せ場の後の回でもしっかりしてる作品こそ、本当に面白いんだよなあ。
今回のホラー・モロクは目の前で恋人*1が自殺したことで狂気に陥り、連続猟奇殺人を犯している神須川美理に憑依。美理の回想は台詞がほとんど無かったけど、物悲しいピアノ曲をバックに幸せ*2、その後の絶望、そして後悔が伝わってきて切ない。しかし列車に飛び込んでバラバラになって*3千切れた指だけが近くに落ちる、って絵はさすがハイパーミッドナイトアクションドラマ。
涼邑零は今後どう動かすのかと思ったら、ありきたりとはいえ割と上手いことできててよかった。ああいうバーでも「クリームソーダ一つ」には吹いたけど、その後の「それになにを混ぜたんだい、ホラーさん?」はかっこよかったぞ。なかなか粋なことしてくれたし。
ガロ対モロクは、短いながらも演出が凝ってて満足。いつものOPテーマを流すのは変身前で終わって、変身後は美理の恋人が弾いてた曲をバックに戦うのがなんとも言えず切ない。
モロクの左右非対称なデザインはいいなあ、変身シーンも妙に気合入ってたし。両手を切り離しての攻撃もサイコミュみたいで面白かった。
そして魔導火の必殺技が第4話より格段にスピーディでかっこよく。お話メインでもこの辺を手抜きしないのが牙狼クオリティ。
アクションに隠れがちだけど、カオルが徐々に鋼牙のことを理解していく展開も上手く描写できてると思う。今回は特に、上手く指と時間というテーマを絡めてたし。二人のこれからもどうなるか。
次回はカオルの父親役で村井克行氏キタ━━━(゚∀゚)━━━ッ!!とか雨宮時空で鋼牙対黄金騎士とか今までにない巨大ホラーとかガロが馬に乗ってる!?とか、またも山場の話みたい。ホントに大丈夫かスタッフ、いくら頭おかしいって言われるようなクオリティで作るとはいえ(笑)

*1:演じるは弓削智久氏。出番がほとんど無いにも関わらず存在感はさすがだけど、まさかこんなチョイ役だとは(笑)

*2:恋人から婚約指輪を渡された時のドリンクの氷とキャンドルの火が、モロクのモチーフになったんですな。

*3:宙に舞う楽譜でだいぶ抽象的に描かれてたとはいえ。