牙狼−GARO− #25「英霊」

超 絶
某破壊大帝様風に言うと超 ・ 超 絶
父・由児からカオルに伝えられる大河の言葉、前回のクライマックスで伏線を張った『カオルが描きたかった絵』から生まれた光翼騎士ガロ、そして鋼牙の「俺はガロだ! 黄金騎士だ!」とメシアを倒すまでで既にお腹いっぱい。言われるまでソウルメタルを普通に持ってたゴンザとそんなギャグな乱入に気を取られて倒されたガルムには笑ったけど。
そして後半は暗黒騎士キバの鎧だけが復活しての長バトル! いや〜、空飛ぶでっかいリングの上で斬り合ったり、道路を高速で転がるリングの中で斬り合ったりとすっごい馬鹿アクションで素晴らしい。飛んできたようにしか見えない零の乱入とかもうサイコー。鎧召喚を妨害してるってことで最後の最後ですごい生身バトル見られたし。
最後はザルバがその身を犠牲に魔界から鎧を持ってきて、今までガロであった者達の英霊と共に戦っているという鋼牙の一撃でキバ消滅! 欲を言えば、轟天で突き進む英霊の一人は真紅の瞳であって欲しかったなあ。見逃してるだけでいたかもしれないけど。キバが弱すぎる点については、劇中で言っているように仲間やガロであった英霊と共に戦っている鋼牙に装着する人間すら無くして鎧だけで戦うキバが敵うわけがないんだと思う。
西の番犬所のはからいで、ザルバは記憶を失いながらも復活。鋼牙の「お前の名は……ザルバ。旧魔戒語で友という意味だ」にはジンときた。多分大河の付けた名前だったんだろうなあ。シルヴァも修復されててよかったよかった。
鋼牙とカオルと零、全員がそれぞれの道を行き離れていくラストもよかった。カオルは絵の修行のためイタリアへ、零は鋼牙やキバに殺された騎士の穴埋めとして西と東を掛け持ち*1、そして鋼牙は北の管轄へ……。最後にカオルに礼をする鋼牙がいいなあ。
カオルが描いた絵本の最後のページは視聴者には明かされないまま。あの思わず涙ぐむ鋼牙、撮影まで最後のページを見せられてなかった小西大樹氏の演技じゃない素らしいんだよなあ……ううん、実に最後のページが見たい。結末は一人一人が作ればいいっていうのがテーマだとしても。それにしてもアドリブだけあって鋼牙の泣き顔は非常に自然でよかった、こっちもつられてほろりときたし(笑)
ラストは雪原で魔戒剣を構え、ホラーに立ち向かう鋼牙で締め。あー、サマになってるなあ……。『暗黒魔戒騎士篇 完』っていうのは、雨宮監督のファンサービスと人がいる限り陰我も尽きず、それに憑くホラーも途絶えることは決してない。魔戒騎士の戦いに終わりの日は無いのだっていう意味で続編作る気満々っていう意味じゃないと思った。全てを出し切り、全てを描ききったのが見ててもよくわかる最終回だったから。
総評
最初はアクションが超絶だけど、それ以外に特に見るべき点はないと思ってたら第7話のゼロとのビル落下バトル、第9話の轟天初登場、第12話の父・大河の戦いと最期、そして第2クールからの怒涛のストーリー展開と結果的に極めて隙の無い、全体的に非常にレベルの高い作品になったと思う。見ててつまんなーいとか微妙ーとか思った話が第5話だけだったというのが凄い。続編は、登場人物全員のしっかりした結末とこれから進む道が描かれたからこれで十分でいらないと思った。やるにしても違う魔戒騎士の話とかかなあ。とにかく半年楽しませてくれた雨宮慶太監督を代表するスタッフ、それに鋼牙を文字通り熱演した小西大樹氏を初めとするキャストの方々、本当にお疲れ様でした! 半年間非常に楽しかったです!

*1:過労で死にかねないぞ。