病院坂の首縊りの家

休日をいいことに一気に見てしまった。やはり原作だと二部構成の話をまとめたからか、2時間以上あっても慌しくてちょっとわかりにくいところが多かった感じ。
そんなことは全部置いといて、ラストの謎解きが終わって犯人が自供してからが脚本・演出共に秀逸。全ての発端となり犯人を長年に渡って苦しめた乾板の在り処を部下に聞かれて「そんなものがあったかなぁ?」ととぼける等々力警部と、その乾板を裏庭に持っていき見ないように目を逸らしながら叩き割る金田一の優しさとやり切れなさ。人力車で犯人を病院坂のお屋敷まで連れて行き、事切れるのを見届けて嗚咽を漏らす三之助*1の切なさ。

*1:市川金田一レギュラーの小林昭二氏が、寡黙で忠誠心の高い役柄を熱演。