魔弾戦記リュウケンドー #34「世界最大のアンブレラ」

いやー、今まで常に画面の隅に出てるか出てないかくらいの存在だったド脇役を主役にしてもここまで面白い話が作れるのもリュウケンドーくらいだろうなぁ、現行作品の中じゃ。いつもは川崎ヒロユキ氏のホンがよすぎてイマイチ隠れちゃってる感があるけど、今回の武上純希氏は実にいい仕事してた。普通に面白いっていうのも今じゃ難しいもんだし。
冒頭いきなり、モノクロ画面+場面に不釣合いな、だけど不思議と合ってるBGM+妙なアングルのジッソージ演出炸裂で吹いた。ホント清水厚監督は師匠*1の芸風を忠実に受け継いでるなー、今の師匠ほど嫌味じゃないいい具合で(笑) ゴッドリュウケンドーが鈴にお姫様抱っこして立ち去った後ろの看板が『marcher avec un PARAPLUIE』だったのが芸コマ。
シュトラウスの『ツァラストラはかく語りき』をBGMに落ちてきて、びよよんとあけぼのタワーのてっぺんで開くアンブレラにも吹いた。こんなとんでもねー演出を平然とやっちゃうのがすごい。
公式サイトの予告に『水滴を浴びた人々が嫉妬に狂う』とか書いてたからドロドロしたものになると思ったら、ゴッドリュウケンドーが「これ(マグナゴウリュウガン)欲しい〜!」とか主婦が買い物を奪い合いとか「そんなもん下らねーぜ! それより俺の歌を聴けー!」って(笑) 見た目はチャチいけど、こんなんでも着実に目的を達成してるのがジャマンガの恐ろしいところ。もしパワースポットがあるのが東京とかもっと大都市だったら、きっととっくに大魔王グレンゴーストは復活してただろうなぁ。ジャマンガが何もしなくても溢れるくらいマイナスエネルギー放ちまくってるだろうし。そしてわざわざ巨大ビジョンで出てきて作戦の解説だけして消えてくれるレディゴールドマジいい人。
自分のせいで起こってしまったことの責任を取るため、あけぼの町を守るため、駒走巡査が往く! 「俺は、万年ヒラだ! 昇進試験にも失敗続きだ! ゴッドリュウケンドーみたいな力も無い! だけど、あけぼの町を思う気持ちだけは……誰にも負けないんだー!」には胸が熱くなった。たとえ力が足りなくても、これぞまさにヒーローの心意気、警察官の鑑。しかし自分だけ飛んでくる看板避けて駒走さん昏倒させちゃう剣二は酷いやっちゃ、飛んでくるの教えてくれたの駒走さんなのに(笑)
「男ってのはな、ジェラシーをエネルギーにして頑張っちゃうんだ!」というわけで、駒走さんの思いを受けて熱く燃えるゴッドリュウケンドーに呼応してファイヤーキーもバーニングキーに! こういうパワーアップは燃えるなー、文字通り。そしてレディゴールドお付きの遣い魔トリオは量産型だったのか、瀬戸山大活躍の話でマグナドラゴンキャノンにやられたのに出てくるとは。
三位一体・爆炎斬りかっけぇぇぇぇぇー!? バーニングキャノン発射!→バーニングコングに放り投げてもらう→バーニングキャノンと共に突っ込む!の演出が凄すぎる、ばさら格好いい。ブリザードとライトニングのファイナルクラッシュも同じくらい凄そうだ、OP見るに。締め台詞の「男・駒走の熱い心を受けて、燃え尽きちまえ」にもこっちが燃え尽きそうだったぜ、ふぅ(何)
最期はお約束の勘違いだったオチ。駒走さんらしい真っ直ぐな嫉妬だった(笑) しかし妻子持ちだったのか……しかもそこそこ美人の奥さんに可愛い娘さん。靴で殴られまくる剣二は本気で痛そうだったぞ(笑)
次回はジャークムーンが(多分)ブラッディに再生されてメカムーンとして復活! でも不動さんと絡むっぽいなー……うーん、ロッククリムゾンみたいに一発屋な気がする。できれば剣二とも絡んで欲しいところだけど。そして勅使河原さん再登場ー!? 確かに前に「魔物講習のお手伝いでもさせてもらいます」みたいなこと言ってたけどホントにまた出るかー、いいなーこういうの(笑)

*1:もちろん実相寺昭雄氏。